長期に自宅保管していました。 浮世絵複製家の高見澤忠雄氏の監修により、1976年（昭和51年）に発行された写楽の複製画集「敵討乗合話（かたきうちのりあいばなし）」です。 写楽得意の大首役者絵の、最初期の作品です。 全部で7作品入っています。欠けはありません。 内容は寛政6年5月に江戸の桐座において演じられた狂言「敵討乗合話」より写楽が取材したもので、写楽の処女作にあたります。 紙も雲母も紅花から作った紅も、できるかぎり原版画に忠実に従って作られたものだそうです。 各版画の解説冊子（英語訳も最終ページにあります）と、高見澤研究所の活動についての解説パンフレットの２つをお付けします。 ◆作品の詳細◆・第一図　四代目松本幸四郎の山谷の肴屋五郎兵衛 ・第二図　二代目市川高麗蔵の志賀大七 ・第三図　尾上松助の松下造酒之進 ・第四図　中山富三郎の宮城野 ・第五図　松本米三郎のけわい坂の少将実はしのぶ ・第六図　中島和田右衛門のぼうだら長左衛門・中村此蔵の船宿かな川やの権 ・第七図　八代目森田勘弥の駕籠舁鶯の次郎作◆状態について◆全体には、45年前の作品としては美品だと思います。経年によるスレ、シミ、ヤケ、縁のヨレ等見られますが、主に台紙に付いたもので、版画には特に目立つ傷みはありません。版画と台紙の糊付けは、はがれているものもあります。 箱には、数カ所にシミ、1cm程度の裂け目が1つあります。 ◆サイズ◆台紙の大きさ：約 33 × 48.5 cm 窓の大きさ：約 24.7 x 39 cm 箱の大きさ：約 34.5 × 50 x 3 cm 箱全体の重さ：約 1350 g 長期に自宅保管していた中古品であることご理解いただける方、よろしくお願いいたします。 #浮世絵保存会 #高見澤忠雄 #大首役者絵 #写楽 #あっこの美術本